2012年06月28日

明日からかえる展♪

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明日から浅草かえるアート展が始まります。

僕は『かえるのバー』と『Mr.ウェザー』の絵とダンボールジオラマ『かえるの大衆酒場』を展示させてもらいます。

今日は搬入に行って来んだけど、参加されているアーティスト、皆レベルが高くて、ビックリ。

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早々と展示のセッティングを済ませて、皆さんの絵を楽ませていただきました。すごく楽しい絵ばかり。

明日は一眼持って行って、撮らせてもらおう♪
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浅草かえるアート展詳細

期間 6月29日〜7月1日(金〜日)
時間 10時〜18時
住所 東京都台東区花川戸1−1 隅田公園リバーサイドギャラリーB1
入場無料

各線、浅草駅からスカイツリーに向かうと隅田川に架かる『吾妻橋』という橋があります。その橋の麓に『水上バスのりば』があります。

正面にスカイツリーを見ながら水上バス乗り場の前に立ち、左を向くと、かえるの看板が見えるはずです。

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ではでは、皆様のお越しをお待ちしております。

bamboo hat



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2012年03月20日

かりゆし


恥ずかしい話だが、この歳になっても、お彼岸の意味や日にちを知らなかった。

お彼岸に墓参りするということだけは、かろうじて知っていた程度である。

ある休日の朝、友人宅で飲み明かして、グッタリしていると親戚の叔母から電話が入った。

『次のお彼岸、お父さんの初彼岸でしょ。どうするの?』

『お彼岸?いや、うちのかーちゃん、集まるとか、何も言ってなかったよ。墓参りは行くけど』

『私たちは20日にお墓参り行くからね』

わかりましたと電話を切る。そうか、20日がお彼岸なのか。カレンダーを見てみる。

春分の日じゃないか。春分の日がお彼岸なのか。知らなんだ。

調べてみると、お寺と付き合いがあると、僧侶に読経してもらったりするらしい。

母に訊ねると、うちは親戚各々墓参りで済ませるとのことだった。

春分の日は休めそうになかったので、18日の日曜に行くことにした。

親戚が各々墓参りに来るというので、その前に墓の掃除でもしようという気になったのだ。

結局、日曜に、母と電話をくれた母方の叔母さん、叔父さん、ばあちゃんの5人での墓参りをして、掃除をした。帰りに家のそばの中華料理屋の円卓で、皆で食事をした。

混み合う時間に当たってしまったらしく、予約はしてあったので、席には通されたが、肝心の料理がなかなか来ないので、オレと叔父さんは酒ばかり飲んでしまう。

そういえば、この叔父さんとは、よく酒を飲んだ。親父と叔父さんのタッグに何度潰されたかわからない。乱れに乱れる、うちの親父の飲みっぷりとは、また違うタイプで、顔色も変わらず、乱れずに大酒を呑む九州男児の酒豪である。

母方の田舎には、小さな頃から、よく行っていた。この叔父さんにも、沢山遊んでもらった思い出がある。子供の頃は早く寝かしつけられたが、高校生の頃になると一緒に酒を飲ませてくれた。大人の仲間入りをさせてもらえたようで嬉しかった。

『よく飲むなあ』と面白がって酒を勧めてくれたが、とてもついていけない。親父と叔父さんは、皆が寝てしまった後も、いつまでもいつまでも飽きることなく、酒を飲んでた。

オレは密かに、この二人を『うわばみブラザーズ』と呼んでいた。

そのうわばみの親父が死んで、あっという間に3ヶ月が経った。

酒飲みのブラザーを亡くしてしまった叔父さんは、少し寂しそうにお猪口を煽っていた。

帰りに皆で家に寄った。親父のアロハシャツを叔父さんに渡すという。形見分けだ。

はて、アロハなんてあったかな?と、タンスを開けると、恐ろしいほど真っ青なアロハと、紺色の渋いアロハが入っていた。

渋い紺色のほうを叔父さんに着てもらうと、少し大きめだけど、いい感じに似合っていた。少し大きめ位が丁度良い。叔父さんも気に入ってくれたようだった。

正確に言うと、この紺色の方はアロハではない。かりゆしだ。

わかりやすく言うと、沖縄産のアロハに似たシャツで、沖縄ではビジネスも冠婚葬祭も、このかりゆしの着用でOKなのである。



このかりゆしには、ひとつエピソードがある。



オレと嫁は沖縄の恩納村で結婚式を挙げた。嫁の母、祖父母がうちなんちゅ(沖縄人)で、以前沖縄に滞在したときに、大変お世話になったから、ぜひ式を祖父母にも見て欲しいと思ったのだ。

こじんまりとやりたかったので、参列者はお互いの両親、兄弟、祖父母までで、10人くらいで収まるつもりで準備を始めたのだが、新婦の沖縄の親戚側が知らぬまに増えに増え、40人近くなってしまった。さすが沖縄である。

ちなみに新郎側の参列者は両親の2人きり(笑)

堅苦しいのも嫌だったので、皆に平服で来るようにも伝えてもらった。そのほうが沖縄らしくて良いと思った。

その挙式当日に親父は、どこで聞いたのか、紺色のかりゆしを手に入れて着てきた。

『沖縄は結婚式で皆これ着るんだろう?』

得意気だった。


次々と集まってくる沖縄の参列者を見てるとフォーマルスーツが目立つ。

オレと親父は顔を見合わせた。

まさか…と思ったが、結局、沖縄側は全員フォーマルスーツだった。

親父を見ると目を真ん丸にしていた。

『話が違う』と顔に書いてあった。



壇上から見た光景は今でも鮮明に思い出せる。

左の列に数十人のフォーマルスーツを纏ったうちなんちゅ。

右の列に2人の両親。ポツンと、かりゆしを纏った関東人。


あの画を思い出すと笑ってしまうが、今では、お互い違う土地の者同士、気を使った結果があそこに表れてたんだなと思う。


後日、この話を沖縄のおじさんにすると

『いやあ、お父さん、かりゆし着てたでしょ。あれ見て、やられた!って思ったよ』

この言葉に親父は救われたようだった。伝えたときに、嬉しそうに笑った。



かりゆしを見つけるまで、こんなこと忘れていた。

タンスの肥やしになって、いつか処分していたかもしれない。

あの『うわばみブラザーズ』の叔父さんに着てもらえたら、こんな嬉しいことはない。



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2012年02月24日

インドの写真と覚え書き(帰国)



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ニューデリーの地下鉄駅は、メインバザールから鉄道の線路を越えたトコロにある。

陸橋を渡っていると、道端で本を売る露店が幾つかあった。

その中のひとつに、明らかに、エッチな本を売ってる男がいた。お国柄、この手の本は売ってないと聞いていたが、表紙を見る限り、いかがわしい本に間違いない。

買うつもりは、全く無かったが、値段が気になった。

興味が全くない、という顔をしながら、通りすぎる瞬間、出し抜けに

『その本いくらっ!?』

と、訊ねると、不意をつかれた本屋の男は、目を白黒させながら

『20…!35!…いや、50だ!!』

と、僅か2秒の間に、2倍以上の値段の更新をやってのけた。商魂逞しいにも程がある。

笑って立ち去る。男もバツが悪そうに笑っていた。

地下鉄の入り口に、物乞いの老婆がいた。

心此処にあらず、という顔で片手を道往く人に差し出している。

右ポケットを探ると、2ルピーのコインが1枚だけ、入っていた。日本に帰る我々には、もう無用のコインだ。

そのコインを老婆の手のひらに乗せる。

インドで見た、一番の笑顔だった。


空港に、出発の2時間前に着いた。

チェックインを済ませて、近くの両替所でルピーを円に換えようと、列に並ぶが、さんざん待った挙げ句、円は無いと言われる。

あれ?円の表示がモニターに出てるのに。

『円にしたいなら、あの向こうの両替所だ』

と指差された両替所に向かう。すると

『円は、あの入り口のそばの両替所だ』

なんだ、このたらい回し。入り口のそばの両替所に来ると

『今、円を切らしてる。あと15分待て』

むふー! インドォォォォォォォ!!と叫びたい気分だ。

『円は、もういい。ドルに換えてくれ!』

面倒だが仕方ない。

『ドルも切らしてる』

むふふふうー! インドぉぉぉぉぉぉぉおおおおおщ(゚Д゚щ)!!

このたらい回し事件で、すでに搭乗時間の1時間前を切っていた。焦る。

むふー!と、憤慨しながら他の両替所に、ドルだ!ドルに換えろ!と懇願する。

『ここはクローズだ』

怒りを通り越して、フーン、となった。先程の15分待てと言われた両替所に戻ると、行列も増えている。それを見ても、もはや、フーン、としか思わなくなっていた。

そうだ、ここはインドだ。最後の最後までインドだ。

ちなみにルピーは国外持ち出し禁止で、日本では再両替出来ないと聞いていた。

空港職員に『セキュリティチェックして入場した後に両替所はあるか?』と聞いたら『ない』と言われた。実際は有ったのだが、クローズしていた。

やっとの思いで、両替を済ませて、セキュリティと出国審査を抜けた時には、すでに搭乗時間を過ぎていた。

ゲートも遠い。

小走りで搭乗口まで行くと、係員が『トーキョー、トーキョー!!』

と叫んでいた。我々が最後の乗客らしい。

『はーい!トーキョー』
『良かった、早く乗って!』

と搭乗口を進むと、大柄な係員が立ち塞がり

『荷物を拝見』

えー!またやるの? バックを差し出した。

『これはなんだ!』

と、係員が手にしたのは、メインバザールで作った、神様名刺だった。ガネーシャの絵を選んだヤツが100枚束になってる。

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『名刺だよ』
『クールじゃないか、1枚もらっていい?』
『いいよ』

名刺の初の貰い手は空港係員のインド人となった。

セキュリティの女性係員も、今日着てたガネーシャのTシャツを見て

『グッドね、それ』

と指さされたし、ガネーシャの人気がホントに高いんだな、と思った。

名刺に関しては、裏のカレンダーが欲しかっただけかも知れんが。


座席はエコノミーの中程だったが、先頭の席が空いてたので

『ここ、誰も居ないなら、座ってもいい?』

と訊ねるとオーケーだった。やった、足が伸ばせる、と喜んでいたら

『その代わり、これを読んでおいてくれ』

と、紙を渡される。

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『あなたは、非常時にもし、私に何かハプニングあった場合、この非常口を開けなければなりません』

『え?あ、はい』

『だから、開け方を覚えておいてください』

『わ、わかりました』

この席、初めて座ったが、こんな責任を課せられるとは知らなんだ。しかし、おかげで快適に帰れた。

あんなに重苦しい顔で『私にもしも何かあったら…』と言っていたキャビンアテンダントも

『もっと飲むかい?』

と言って、何本もビールのお代わりをくれて、いささか酔っ払った。

もしも、その『何かあったら』の時になったとして、その時オレに、その役目を果たせたかどうかは、まるで自信がない。







インドに初めて入った日の感想は

『間違った国に来てしまった』

だったが、帰国してから、なんだかジワジワくるものがある、不思議な国だった。

冒頭で、夫婦で行きたい国リストを書き出したが、インドもめでたく、再リスト入りを果たした。

次回の目標は、もちろん、地下鉄でチベタンマーケットに行くことである。

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おしまい




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インドの写真と覚え書き(デリー4)


食事を終えた我々は、チベタンマーケットに向かうことにした。

あのリキシャに、さんざん連れ回されて、地図を見ても、自分達の位置が全く分からなくなっていた。

チベタンマーケットまで、歩いても20分くらいの距離のハズだった。時間を無駄使いしたので、サイクルリキシャに声をかける。

三台くらい、サイクルリキシャがたむろっているところに『jaypathまで10ルピーで連れてってくれ』と頼むと、笑われた。

『おい、聞いたか? この日本人、10ルピーでjaypathまで行けってさ!ウヒャヒャヒャ!』

こんな感じだった。しかし我々はニューデリー駅から、ここまで10ルピーで来たので、可能だと思った。

笑われて頭に来たので、次のリキシャを探す。

『ナイスなヘアスタイルだなー!』

ターバンを巻いたリキシャワーラーが、話し掛けてくる。

交渉すると『ショップに寄る条件付きで30だ。寄らないなら50』

と言われ、断った。インディアンプライスの壁は高い。

歩いてるうちに、リキシャもあまり、見かけなくなってしまった。

『ねえ、メインバザールで名刺作るって言ってなかった?』

嫁が言う。そうだった。神様名刺を作るつもりだった。1時間位かかるらしいので、早めにメインバザールに戻らなければならない。

時計を見ると、もうマーケットで、ゆっくりする時間もない。

悔しかったが、チベタンマーケットを諦めて、メインバザールに行くことにした。

『メインバザールまでいくら?ショップに寄らないで直行ね』

通りがかりのリキシャに訊く。

『40だ』

リキシャに乗り込む。

『だけどショップに寄ってくれたら30でもいい。ショップに寄ってくれよ。安い店知ってるんだ』

『いや、だからショップには寄らない。40払うから行ってくれ』

『ショップに寄らないと行かない!』

まるで、駄々をこねる子供だ。例によって、嫁はリキシャを降りている。

『最初、40で直行って言ったじゃないか!』

『嫌だ!ショップに寄るんだ!』

どいつもこいつも、二言めにはショップ、だ。そんなにマージンがいいのだろうか。

こいつは諦めて、他のリキシャを拾った。

『メインバザール、二人で40ルピー、ノーショップ、オーケー?』

『オーケー!』

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やっとマトモなリキシャに当たった。と、一安心していると、なんと3分程で『着いたぞ』と言われる。

近っ!!

『え!こんな近かったの?』

我々は呆然とした。

なんだか、ドッと疲れが出た。



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一休みして、神様名刺を作りに行った。好きな神様や図柄を選んで、名前と電話番号等を印刷してもらう。

裏側がカレンダーになってて、便利だ。一枚1ルピー。100枚依頼した。

17時に来てくれ、と言われた。それまで、メインバザールの店で、お土産を選んだ。

今まで、メインバザールで、ゆっくり買い物をしなかったが、改めて見回すと、ちゃんと値札が貼ってあったり、Tシャツが50ルピーで売ってたり、買い物しやすい場所だった。

17時に名刺屋に行くと、まだ仕上がってなかった。インドタイムである。結局17時半に受け取る。

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宿に帰り、フロントに放置されている荷物を持って、ニューデリーの地下鉄駅へ急いだ。

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インドの写真と覚え書き(デリー3)


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リキシャに乗って、しばらく走ったところで降ろされた。

いかにも、街角の定食屋といった風情の店構えの建物の前だ。

『そこだ。近所で評判のターリー屋だ。30分で食べてくれ』

『40分だ』

と言って、店に入る。英語のメニューが無かったが、壁には英語でターリー80ルピー、スペシャルターリー100ルピーと表示されていた。

我々はターリーとスペシャルターリーをもらった。

店先ではサモサや名前のわからない揚げ物を揚げていて、通りの人々がテイクアウトしていく。

どれも旨そうだったが、この時のオレは便秘がちで、膨満感に悩まされていたので、食べる事ができなかった。

ターリーが運ばれてくる前に嫁が

『なんか面倒なことになったね』

と言う。その通りである。10ルピー払っておさらばしとけば良かった。

『そうだな。あのショップも行きたくないよな』
『うん、あそこに欲しいモノはないし、入ったら、また面倒なことになりそう』

『よし』と言って席を立つ。『話をつけてくる』

店の前に出ると、リキシャワーラーの姿がない。なにやってんだ、これでは逃げることが出来るじゃないか。

しかし、リキシャの支払いも、食事も終わってない。オレは義理堅い日本人なのだ。

店に戻って、ターリーを頬張る。この店も旨かった。

スペシャルはカレーが一品多かった。いままでチャパティばかりだったが、この店はナンだった。

それも、ナンを何枚も重ねて入っているバスケットをドスン、とテーブルに置いていく。例によって、カレーのお代わりも、たくさん運ばれてくる。

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リキシャワーラーが、店の脇に戻ってくるのが見えたので、外に出ると

『おお!もう食べ終わったのか!』

と満面の笑み。

『いや、話があるんだ』
『なんだ?』
『我々はさっきのショップには行きたくない、いや、絶対に行かない』
『なんでだ!約束したじゃないか!』
『決めたんだ。ここまで10ルピーで連れてきてくれたのは嬉しい。さらに、この店までも連れてきてくれたから、もう10ルピー払ってもいい』
『全部で20か』
『それを受け取ったら帰ってくれ。それがお互いのためだよ』

リキシャワーラーはうなだれて、視線を道に落としながら

『…そうか、わかった…。』

と呟いて、走り去っていった。

まるで、恋人同士のような別れを、名前も知らぬ街角で行った。

あーだこーだ言ってくる奴もいなくなって、せいせいしたと思ったが、ここからが、更に面倒だった。

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2012年02月23日

インドの写真と覚え書き(デリー2)


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最終日の朝はゆっくりだった。今日やることといえば、お土産を買うくらいのものだった。

昨夜はニューデリーに23時半頃着いた。さすがに疲れて、ぐっすり寝た。

チェックアウトが12時。帰りの飛行機は21時。時間はたっぷりある。

フロントに『チェックアウト後も荷物を預かって欲しい』と頼むと『ノープロブレム!無料でオーケーだ』と言われた。

預けると言っても、フロントの片隅の床の上に放置されるだけだったが。

よく無くならなかったなと思った。

メトロポリスでバフステーキを食べた夜、隣のテーブルについた、ドイツ人夫婦に

『買い物するなら、メインバザールより、チベタンマーケットが良いよ』

と教わった。すごくフレンドリーで、頼んでもいないのに『写真を撮ってあげるよ』と、オレのカメラで我々を写真におさめてくれた。

彼等はアクセサリーの仕入れに来たと言っていた。ドイツでもインド雑貨は人気があるようだ。

奥さんが綺麗なショールを巻いていて、それもチベタンマーケットで買ったそうだ。

コンノートプレイスの少し先、Jaypathという通りにあるらしい。

マーケット。響きがいい。今日はそこに行こうと決めた。

我々は50ルピー以内でjaypathに行けたらいいかな、と決めて、宿を出た。

目の前の道には、たくさんのリキシャが走ってる。どれにしようかなと思ってると、道端の男が話し掛けて来た。

『アーユーネパール?』
『え? 日本人だよ』
『ジャパニーズ! ネパール人に見えたよ』
『あんま言われたことないよ』
『僕にはジャパニーズの友人がいるんだ。とても仲良くしてる』
『へー』
『来月、千葉にも遊びに行くんだ』
『もしかして、西葛西のことかな』

西葛西には、たくさんインド人がいる。

『君たち、今からどこへ?』
『チベタンマーケットだよ』
『チベタンもいいけど、その手前にも安いマーケットがあるよ』

と言って、地図を指さす。のぞきこむと、チベタンマーケットに向かう途中に、そのマーケットはあるらしい。

『へー、安い?』
『とても、安いさ! お茶とか布とか、色々ね!』

とにかく、マーケットが見たかった。チベタンマーケットに行く前に、そこに寄ってみてもいいなと、思った。

『行くなら、俺がインディアンプライスで連れてってあげるよ』

今思えば、ここから面倒が始まっていたのだが

『インディアンプライスだと幾らで行けるの?』
『2人で10ルピーだよ』
『え?ホント!?』

我々の予想の5/1だ。

男は目の前を走っていたリキシャを呼び止めて

『この2人を、この地図の場所へ、連れてってくれ』
『50ルピーだ』
『インディアンプライスで頼むよ』
『オーケー、1人10ルピーだ』
『ダメだ、この2人は、俺の友人なんだ、2人で10ルピーにしてくれ』
『わかった』

鮮やかだった。我々は『ありがとー!』と言って、男と握手してから、出発した。

渋滞と埃のすごい道路をしばらく走った。

我々は空腹だった。マーケットの辺りに着いたら、ご飯を食べようと決めた。

『ついたぞ、帰りはどうするんだ?』

リキシャワーラーが聞いてくる

『決めていない』
『良かったら、買い物やご飯の間待っててあげよう。帰りも10ルピーでいいよ』
『買い物して、ご飯食べたら2時間かかるかもよ、いいの?』
『ああ、いいよ。支払いは後でまとめてもらうよ』

願ったり叶ったりだ。

『わかった。じゃあ、よろしく』

と言って、リキシャを降りると、目の前にショップがあった。小綺麗な店構えで、布を取り扱ってるようだった。値段も張りそうだ。

スタッフらしき男が、ドアを開けて、こちらを見つめて会釈している。

いや、入らないから、と無視して『さー、メシメシ』と右に向かって歩き出すと

『ちょっとちょっと!ミスター!』

と、先程のリキシャワーラーが必死な形相で走って追い掛けてくる。

『何?』

『なんでショップに入らないんだ!』

『いや、我々が見たいのはマーケットであって、ショップじゃないんだよ。市場』

『何言ってる。あの店がマーケットだ。買い物に来たんだろ』

このリキシャワーラーが、あの店に客を運ぶと、マージンが貰える。それはわかる。しかし、最初に話しかけてきた、道端の男もグルだったのだろうか。少し悲しくなった。

落ち着いて周りを見渡すと、マーケットどころか、商店がポツポツと点在しているだけだ。

『あのショップに寄ってくれないと困るんだよ』男は言う。

『我々は、今腹が減ってるんだ。レストランに行く』

『レストランか?オレが良いところを知ってる!連れてってやる。食べ終わったら、そのショップに寄ってくれ!なあ、いいだろ?』

あまりに必死なので、つい『オーケーオーケー』と返事をした。

『ついてこい!すぐそこだ』

我々は男の後を3分ほど、ついて行った。

『その角だ。30分で食べてくれ』

『30分?』腹がたった。

なんで時間まで決められなきゃいけないんだと思い

『30分で食べ終わるか、わからないからね』と言って、店の前に立つと、そこはハンバーガーショップだった。

我々は顔を見合わせた。なんでここまで来て、ファーストフードを食べなきゃならんのだ。静かにその場所を立ち去ろうとすると、また男が追いかけてくる。

『なんで入らないんだ!インド人にも大人気のハンバーガーだぞ!』

男は、今にも地団駄踏み出しそうな勢いだ。でもそれは、こちらだって同じ気持ちである。

『ハンバーガーはいらない。我々はインディアンフードが食べたいんだよ。カレーとかターリーの店だ』

『あーもう!分かったよ!ついてこい!!』

と言って、男のリキシャまで戻り、再び乗り込んで出発した。

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2012年02月22日

インドの写真と覚え書き(アグラ3)


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夕方、タージマハルに戻り、裏側に廻った。右側の道から行くことができる。

ヤムナー川のほとりでは、夕焼けに染まるタージを撮影してる欧米人がいた。三脚を立てて、タージにレンズを向けている。

川の向こうに渡してくれる舟は、たった一挺しかいないようだった。交渉すると、二人で『150ルピー』と言われた。

『100』
『120だ』

他に競合相手になる、ボートがいないので値下げの材料に乏しい。もう少し頑張れば下がりそうだっだが、もう日が沈みかけてる。120ルピーで乗せてもらうことにした。

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ボートはゆっくり対岸に向かう。夕日も丁度いい具合だ。数度シャッターを切ってから、ビデオカメラと三脚を取り出すと

『ノービデオ。フォトオーケー』

と言われた。え?と、不思議そうな顔をすると

『後ろを見ろ、見張られている』

そう言われて、たった今離れたばかりの川岸を振り返ると、数人の茶色い制服の衛兵がこちらを眺めていた。ライフルを携えている。彼らは街中や空港、至るところにいた。

タージマハルの場内はビデオ撮影禁止だった。まさか場外からも禁止とは。

川岸でカメラを構えていた欧米人に目をやると、彼の隣にも衛兵が立っていて、モニターを覗き込んでるようだった。

ビデオは諦めて、しばらく夕日に見蕩れた。

船頭が『どうだ?』と聞く。

『グレート』と答えた。

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反対側に着くと、舟は我々を降ろさずにそのまま引き返した。そういうコースらしい。我々も降りるつもりは無かった。日が沈んだら、あっという間に暗くなる。暗くなる前にリキシャを見つけたかった。

もとの川岸に着く頃、日が沈んだ。

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朝会った、好印象ワーラーをずっと探していたが、ついぞ出会えなかった。また、がっついてこないリキシャを探して歩いてると、我々を見ても全く興味を示さないリキシャワーラーを発見した。

『チョコジーマン(ターリー屋)に行きたいんだけど、いくら?』

と聞くと、困った顔をしてる。英語が話せないのだ。話しかけて来ないわけだ。

彼はリキシャを降りて、歩きだした。ジェスチャーで『ついてこい』という感じだ。ついていくと沢山のリキシャワーラーがお茶をすすっているトコロだった。

一人の男が通訳をしてくれた、というか、この男と交渉になった。結局タージから8キロほどのチョコジーマンへ行って、食事を1時間する間に待機してもらい、更にその後、アグラカント駅まで送ってもらって、250ルピーで手を打った。

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チョコジーマンはものすごく遠かった。更に道に迷ったので『食事は30分で済ませてくれ』とリキシャワーラーは言ったようだった。

『わかった、なるべく早く戻る』帰りの特急の時間も迫りつつある。指で30、オーケー、とジェスチャーした。

英語のメニューも置いてない、ベジタリアンのターリー屋だった。本格的なターリー100ルピー、コーラ20ルピー。写真忘れた。

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旨かった。食べてるそばからウェイターが、チャパティやチリペッパーの漬物的なモノを皿にじゃんじゃん載せてくる。これがまた絶妙に旨い。うめ〜と言いながら頬張っていると

『これってさ、勝手に置いてって、あとでキッチリ請求されるパターンじゃないよね?』

と、ハッとするような事を言う。そういえば、そんな話も聞いたことがある。疑心暗鬼になった我々は、次にまたカレーのお代わりを持ってきたスタッフに『のおおおおお!』と激しく抵抗する。するとスタッフは

『ノーチャージだよ!安心してwww』

と、たしなめられてしまった。安心して『じゃあ、このじゃがいものカレーちょうだい』とお代わりする。しかし、本当に次々と持ってくる。さすがのオレもギブアップ。それでも、ここのスタッフは『なんだ、もっと食わないのか?ジャパニーズ』と不思議顔だ。

本当にあれ無料か?と会計が心配だったが、二人でキッチリ240ルピーだった。

苦しいお腹を携えてアグラカント駅に戻った。遅れないと評判のシャタブディ特急だが、全然来る気配がなかった。

電車を待ってる間に、一人の日本人と知り合った。『日本の方ですよね?』と話しかけられたのだ。

なんでも40日間で世界を巡り、インドをなんと2日で駆け抜け、明日はトルコに向かうという。いろんなヒトがいるものだ。

彼はアグラで散々な目に合ったという。デリーのシゲタトラベルでツアーを申し込んで、アグラに着くと『私がシゲタトラベルだ!』と言い張る偽ガイドが沢山いたらしい。どれが本物かわからないので、デリーのシゲタトラベルに連絡すると、本物のガイドはアグラ駅に行くのを忘れていたそうだ。

おそるべし、である。彼とは日本での再会を約束した。

1時間以上喋っていたら、特急が、やっと到着した。これで、デリーに帰れる。

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帰りの特急、またハーブが配られ始めたので、寝た振りを決め込んだが、今度は嫁が捕まり、チップを取られた。



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インドの写真と覚え書き(アグラ2)


タージマハルの入場料、外国人は750ルピー。1125円。

一方、インド人は20ルピー。30円。いくらなんでも、格差がありすぎな気がするが。

インド人にとってターリー1回分だという。日本人も晩御飯を外食したら、1000円かかるか。と、自分に言い聞かせる。

せっかく物価の安い国に来たという恩恵には、ここでは預かれないらしい。

セキュリティで荷物をチェックされた。本や色鉛筆が持ち込み禁止と言われて、入り口の脇の預かり所に預ける。

引き換え証はない、とホイホイに書いてあったので、名札を付けて自分の名前を書き込んでおいたが、番号の書かれたコインを渡された。これでバッグにふった番号と照らし合わせるらしい。

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遠くにタージマハルが見えた。美しかった。

中ほどまで行くと、長方形の池に水が張ってあって、そのお堀にタージマハルが映り込んでる。

その中でも、一番良いと思われるポイントに、高見盛をふたまわりほど小さくしたような、白いクルターを着たインド人のおっさんが立ち塞がってる。

『ヘイ、ミスター!写真撮りたいんだろ。ここがベストポイントだ!』

と、高見盛が手招きする。

内心、面倒臭いと思ったが、写真は撮りたい。その場所でシャッターを切る。

IMG_7424.JPG 高見盛ポイント

『ありがと。じゃあね』

と、そこを離れると、その高見盛もどきは隣に並んで歩いて、ずっとついてくる。右手を俺の前に差し出して、しきりに手を揉んでる。察しはついていたが『なあに?』と聞いてみる。

『チップ、チップ』

小声で囁く。

あの場所は、誰もが写真を撮りたいと思う場所だ。高見盛もどきは、そこを占領してるにすぎない。逆に、チップを請求できる、正当な理由があるのかと思い

『なんで?』

と訊ねると、高見盛もどきはクルッと引き返していく。次のカモを探すのだろう。

タージマハルの中は、たくさんの人で溢れていた。時折『ピーーーッ!』と警笛が鳴る。

内部の棺は撮影禁止なのだ。撮影してるところを見つける度に、警備員が笛を吹き、怒鳴る。

だが、たくさんのインド人達は、お構い無しだ。ハートが強い。フラッシュまで光らせてる。バレるっつーの。

誰かが警備員に説教されてる隙に皆シャッターを切る。オレもそこに紛れて数枚撮らせてもらったが、特に面白い絵は撮れない。

ひとしきりタージマハルを見学すると、やることがなくなった。

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後ろを流れるヤムナー川を眺めるとキングフィッシャーがいた。

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夕方、ヤムナー川を渡ると、夕焼けに照らされるタージマハルを見ることが出来るという。

もう一度来ることにして、タージマハルを後にした。

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町に戻ると、またリキシャワーラーが群がってくる。『アグラフォートとベイビータージは見たのか?連れてってやる』と話掛けられるが、一休みしたかった。

『ビールが飲みたい』

と言うと、この宿の屋上で飲める、と目の前の建物を指差した。shanti lodgeというゲストハウスだ。

中に入って、掃除をしていた男性に、ここでビール飲めるの?と訊ねると『ああ、屋上で飲める』と教えてくれた。

屋上のレストランは眺めが良かった。タージも遠くに見える。

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『ビールね』

とスタッフに声を掛けると

『今、売り切れなんだ』

と言われる。泣きそうな顔で

『のおおおおお』と言うと

『ちょっと待てるか?今買ってくるから。10分だ』

10分か、しょうがないと嫁を見ると、10分も待てないという顔をしていた。喉が乾いていた。だが移動するのも、億劫だ。

10分と言っていたが、5分程でキングフィッシャーにありつくことが出来た。ここでも、エッグポカラを食べた。旨かった。

IMG_7473.JPG auto20120202-115552.jpg

タージマハルは素晴らしかったし見ることが出来て嬉しかったが、他の名所には、あまり興味がなかった。

町でインド人を見てるほうが面白かった。だが、帰りの電車まで、かなり時間がある。

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アグラフォートに行くことにした。

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アグラフォートは芝生が広がり、猿やリスが走り回り、緑色の綺麗なインコが飛び回る、気持ち良いところだった。

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のんびり芝生に寝転がって過ごした。

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2012年02月21日

インドの写真と覚え書き(アグラ1)


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ニューデリー発6:15発、まだ夜明け前の薄暗いホームから、シャタブディ特急に乗る。この特急はインドでは珍しく、あまり遅れないという。デリーからアグラまで約200キロを2時間で結ぶ。乗るとすぐ、ミネラルウォーターとお茶とクッキーが配られた。紅茶が寝起きの体においしい。

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紅茶とクッキーを片付けると、すぐ朝ごはん。至れり尽くせりじゃないか。

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朝食はカレーコロッケだった。白んできた窓の外を眺めながら、コロッケを頬張っていると、給仕係が

『もう一つ食べるか?』とカレーコロッケを差し出してくる。

『いいの?』と言って、給仕係の持ってるコンテナを覗き込むとカレーコロッケの他にオムレツのパックが見えた。

『オムレツのほうがいい』

と言うと、オムレツを渡してくれた。給仕は愛想も良く、サービスがいい。

食べ終わって、まどろんでいると、今度はハーブを配り出した。目の前に差し出された小鉢を見ると、ハーブにザラメみたいなものが混ざっている。スプーンで好きなだけ取れと言う。嫁が隣で『フリスクみたいなものだよ』と言う。スプーン一杯分もらうと、チップを請求された。

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時刻表通りにアグラ・カント駅に到着。駅前に出るとリキシャが沢山寄ってくる。かなり多い。多過ぎる。

こちとら、プリペイドリキシャのカウンターに並んでいるというのに、小柄なリキシャワーラーが、お構いなしに話かけてくる。

『おーい、このカウンターに払おうが、私に直接払おうが値段は一緒だ。並ぶのは嫌だろ?だったら私のリキシャに今すぐ乗って出発しよう! 同じ金額なんだから』

この調子である。グイグイがっついてくるリキシャは選ばないと決めていたので

『いやだ。カウンターで支払う』と答える。
『なんでだ。私は、ここのプリペイドリキシャのドライバーだよ』

信じるわけがない。無視して、カウンターに『タージ・マハルまで』と料金を支払うと、その小柄な男がカウンターのスタッフに何か話掛けた。すると、カウンターから支払い証を受け取り、オレに手渡してきた。

『さあ、私のリキシャだ』

ものすごく、してやられた感があるが、カウンターに支払ってしまえば、これ以上取られることはない。証紙のナンバーとナンバープレートも合ってる。まあいいやと出発。

ドライバーが『これを読め』とノートを差し出してきた。内容は

「このドライバーは、とても親切で、信用できる人物です。インド人を疑いながら旅行するのは、とてもつまらないことだと思います。僕はこのリキシャを一日チャーターして、いろんな場所を巡り、素晴らしい思い出を手に入れました。さあ、あなたも良い旅の思い出を 田中健一(仮名)」

という日本語で書かれた感想ノートだった。

背筋が凍りついた。ナイフでも突きつけられて、書かされたような文章じゃないか。なんだこの棒読み…いや、棒書き?

『ねえねえ』嫁が話しかけてくる。

『なに』
『この助手席に乗ってるヤツ、何?』

IMG_7367.JPG

それはオレも薄々感づいてはいた。ドライバーの他に助手席に一人、男が乗ってるのである。

『さあ…』

ドライバーの友達か? タジマハル行くなら乗っけてよーって感じか? だとしたら、料金を3で割って割り勘にして欲しいところだ。なんにせよ、何か思惑があるのは間違いなさそうだ。

アグラの子供たちはジャパニーズが珍しいのか、我々の乗るリキシャに向かって、歓声を上げて手を振ってきたり、人の顔を見てケラケラ笑ったり、流し目で含み笑いをしたり、生き別れた親を見つけたような目をしてきたり、う○こを踏んでしまった時のような顔をしたり、忙しかった。

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インドの子供たちがサイクルリキシャで通学してるのを、よく見かけた。なんと8人も乗せてる。じーさん頑張る!!

『タジ・マハルの次はどこへ行くんだ?』
『どこも行かない。ただブラブラしたいんだ』

もちろん嘘だった。このドライバーとは、タージ・マハルでおさらばしたい。

『一日ブラブラするのか? どうせ移動するんだろ、チャーターしたほうが得だよ。丸一日チャーターしたって1400ルピーなんだぜ』

この話は数回された。その度に

『いや、結構』

と言うと、ドライバーは少し不機嫌になった。リキシャは街の片隅に止まった。タージ・マハルのそばに着いたようだった。それらしい建物が見えないので

『タージはどこ?』

と訊ねると

『彼が案内する』

と助手席の男をアゴで指した。彼はそういう役目だったのか。

『最後にもう一回話を聞いてくれ』ドライバーは続けた。『チャーターした方が絶対イイよ。ディスカウントだってする』

まだ言うか。『ノー』と言って我々は歩きだした。ドライバーも、案内すると言っていた男も完全にスネた顔をして、動こうとしなかった。

案内なんて結構だ。うちらには『ホイホイ』がある。

道端で早速ホイホイを開くと、若い男が寄ってきた。

『どこに行きたいんだい?』

ジーンズ、Tシャツ、キャップの爽やかな感じで、印象の良い青年だった。

『タージ・マハルだよ』
『それなら、真っ直ぐ行って二つ目を右だよ』
『ありがとう』
『タージのあとはどうするんだい?』
『この辺をブラブラするだけだよ』
『そうか、僕はリキシャワーラーなんだ。もし移動するときは声かけてよ。いつもこの辺にいるからさ』
『わかった。ありがとう』

徒歩だったので、まさかリキシャワーラーだとは思わなかったが、今までで一番の好印象ワーラーだ。もし移動するときは本当に頼もうと思った。名前を聞いたが30秒で忘れてしまった。顔と服装を覚えてるから、なんとかなるだろう。

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タージ・マハルに着いた。

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2012年02月20日

インドの写真と覚え書き(デリー1)


The nestというゲストハウスはニューデリーの駅前だった。

残念ながら、窓は完璧には閉まらなかったが(針金で窓鍵を固定していた)、駅近、清潔、ホットシャワーが24時間使える、スタッフも良く、そして隣が酒屋。快適だった。

ホットシャワーを使う5分前にフロントに「使う」と申告しなければならなかったが、今までで一番熱いお湯が出た。

チェックインを済ませて、メインバザールを歩いてシゲタトラベルに向かった。両替とアグラ行きの切符を手配をした。両替の手数料は無料だそうだ。

ついでに『このへんにビールが飲めて、おすすめのお店ありますか?』と訊ねると

『グリーンチリがいいよ』と教えてくれた。

早速グリーンチリに行ってみると、客はまばらで、インド人がテレビでクリケットの試合を観戦していた。奥のテーブルには欧米人のグループの姿も見えた。

席に着く前に『ビールいくら?』と聞くと、メニューを見せてくれた。酒の種類も豊富で安かったのでテーブルについた。

ゴッドファザーのスーパーストロングというビールを飲んだ。125ルピー。飲みごたえがあって美味しい。日本で飲むビールに近い味がした。

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つまみはチリポテト130ルピー。辛くて旨みがあって、野菜もたっぷり入っていて美味しい。インドで食べる野菜はどれも味が濃くて旨い。

喉を潤した後、メトロポリスというレストランに行った。ミカドという友人に、バフステーキが美味しいと教わったのだ。インド人は牛を食べないと聞いていたのに、水牛は問題ないらしい。それを食べてみたかった。

IMG_7332.JPG  500ルピーくらい。300gはあった。


バッファローなんて生まれて初めて食べたが、クセのない上品な肉質でとても柔らかくて、旨かった。具沢山なカレーが225ルピー、キングフィッシャーが130ルピーだった。

ホロ酔いでデリーの夜の町を歩いた。初日の印象とは、うってかわって、楽しかった。

酒屋が見てみたかった。地球の歩き方に酒屋の場所が載ってたはずなので、開いてみる。街中でこの本を開くと、必ずインド人が数人近づいてくるので、我々はこの本を『ホイホイ』と呼んでいた。

『どこへ行きたいんだ?』

案の定、男が寄ってくる。

『酒屋に行きたいんだけど』
『ここを右に行った通り沿いだ』

寄ってくる男達は十中八九、リキシャだったが、中には、ただの親切心だけで教えてくれる人もいた。

店はすぐ分かった。人だかりと熱気が凄かった。皆、我先にと店に詰めかける。カメラを向けると『酒手に入れたぜー!いえーい』って感じで、ポーズをつける。

IMG_7342.JPG

飲酒を禁じてるイスラム教徒、禁じてはいないが圧倒的多数を占める、ヒンドゥー教徒も公衆の面前では飲まないと聞いていたので、インドでは酒に困るかも、と思っていたが、ここデリーでは、そんな心配は無用のようだ。

店の中には沢山の酒瓶が見えた。中に入って、自由に瓶を手に取れる訳ではなく、店先のカウンターから店員に注文するようだった。我々もその混雑に加わる。すると店主が

『君たちは店の中に入れ』と我々に話しかけてきた。

我々はカウンターの左端にある木戸を開けて、中に入った。

『日本人はあそこに並んでるとスリに遭ったりする。だから入れたんだ』
『そうなんだ。写真撮ってもいい?』
『ノープロブレム。まず、俺を撮れ』

というのでパチリ。『どうだ』と言ってモニターを覗き込んできた。

『ノーグッド』と店主は言う。
『なんだよー、写真に写る時は笑顔笑顔』
『そうか、わかった』

パチリ。笑ってたのに、いざ撮ろうとするとキリリ。インド人は写真とはそういうもの、と思ってるらしい。

IMG_7346.JPG IMG_7344.JPG

ここでは、まだ飲んだことのない銘柄のビール2本と、ウイスキーの小瓶を1本買った。

ビールは70ルピー、ウイスキーは85ルピーだった。値段もラベルに印刷されていて、明朗会計だった。合計225ルピー。250ルピーを大柄なスタッフに払うと30ルピーの釣りが来たので

『5ルピー多いよ』と言うと
『今5ルピーないんだ、いいよ』

と言われた。小銭がないからと言ってお釣りが少ないことはあったが、多くくれたのは初めてだった。なんて良心的なんだと思ってたら

『ティッシュ持ってる?』と嫁に話かける。
『持ってるよー!』と言って、嫁(酔っぱらい)はティッシュを取り出す。

スタッフが欲しがってるのは、見てとれたが、酔って上機嫌な嫁は、何も言われなくとも『あげるあげるー!』と言ってスタッフにティッシュを1パック手渡していた。

スタッフはとても嬉しそうだった。これでお釣りはチャラだなと思った。

IMG_7347.JPG 酒屋にて

楽しい酒屋だった。宿に帰ってお金を整理して、ビールを飲んで寝た。明日は朝6時の特急でアグラに向かう。

auto20120201-035224.jpg ルピーは落書きだらけ

auto20120201-084613.jpg auto20120201-084959.jpg  For sale in delhi only の文字

インドにまつわる、お酒コラムを発見したのでペタリ
http://sakebunka.sub.jp/column/world_India/archives/000342.html

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